内部統制ブログ(フジタヒロキ)

経営者や内部監査室の方を対象に、効率かつ効果的な内部統制の構築のヒントをお伝えするブログです。

IR資料から会計不正を学ぼう②(建設、売上の架空計上)

 今回売上の架空計上を行ったのは、ピクセルカンパニーズ株式会社(PXC社)さんの子会社であったルクソニア株式会社(LNX社)です。

概要を1枚の図に纏めました。(省いている箇所がありますので、より詳しく知りたい方は「社内調査委員会の調査報告書」を読むことをお勧めします!)

http://pixel-cz.co.jp/ir/info/ 「社内調査委員会の調査報告書」は、PXC社のIRニュースにて 2017.01.31 にリリースされています。 30ページあります。

 

LNX社は、太陽光発電システムの設計・調達・建設を行っています。

図の通り、B社から発電所の建設工事の受注したのですが、大雨で泥水が発生したことから市役所より工事の中止要請があり、工事を完成できませんでした。それにもにもかかわらず、建設工事が完成したものとして、売上の計上や、売掛債権の現金化(ファクタリング)を行ってしまいました。これらはすべて社長のP氏が承知していました。

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この売上の計上処理には、工事の進行割合によって売上を分割計上をするような見積もりの要素がありません。完成していないのですから売上を計上できません。計上時期をうっかり間違えようがありません。また、ファクタリングも、工事が完成していないので、存在していない売掛金を現金化してしまっています。ファクタリングを受けたA社から詐欺行為と指摘されています。

建設工事の完成の有無が重要ですが、それは現地に行ってみれば一目でわかります。発見が難しい不正では無いと、私は思います。
社内調査委員会の調査報告書では、親会社による子会社の管理体制の強化を再発防止策の一つとして挙げています。